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はっきり正しいと分かるまで静観するべき

Sタップ細胞には本当にガッカリです。
理KENの「中間」報告も聞いたけど,これも残念な発表の仕方で,
結局モヤモヤした気持ちは晴れませんでした。

最初は私も,
細胞は分化したら元には戻らない」という常識を覆した,と
いう点で強い関心を持ち,すごい発見をしたなあと興奮してました。

でも段々と世界中で疑いが強まり,やっとこ発表元の理KENが発表したのは,
「論文はその体をなしてないから取り下げる方向」の一点だけ。
しかもまだ検証の「中間」だそうで。
論文の書き方の検証に時間を使ってることなんかを聞きたかったんじゃなくて,
いま再検証実験を何万回している途中なのかを聞きたかったんですよ!
理KENですら,もう誰もSタップ細胞の再検証をしてないってこと?



科学の世界では,間違いってのは割とよくあるわけで,
最近では「光速を越えたニュートリノ」の件がありました。
でもあれは,実験チームは「私達がどんなに再検証しても速度が光速を越えてしまう。
(速度=距離÷時間 だから。)
誰か知恵を貸してください」という発表の仕方であって,
その後,色んな人が加わって検証をしたところ,わずかな差が見つかって,
やっぱり「光速より速いものは無いね」でオシマイ。
こんなのはたいしたことじゃなくて,最後は笑い話で済みます。
(むしろ,実験の仕方の工夫につながるから有益です。)

でもSタップ細胞は,
「こういうストレスをかけたら出来そうです」という発表ではなく,
「こういうストレスをかけたら出来ました」と発表してました。
そりゃあ,再現できなければ苦情が殺到するでしょ。

その,「出来ました」という発表の仕方をしてしまった以上,
発見者がまるまる嘘を認めない限りは,理KENもSタップ細胞の可能性を否定できなくなった。
(かつてネッシーがいるかいないかの問題は,
写真を撮った人が死ぬ間際になってやっと嘘を認めるまで決着しなかった。)
だから歯切れが悪い。だから「論文の書き方」の話ばかりをする。
コメンテーターの専門家も,煮え切らないコメントばかり。

それは,私が思うには,
「Sタップ細胞は無い」と言い切った後で,世界のどこかで「やっぱり作れた!」と
なったらその人こそが偉大な発見者になってしまい,
理KENの面子は丸つぶれになるから,ではないかと思ってます。
だからこれからも理KENは,幻のSタップ細胞に振り回され続けるのでしょう。
・・・発見者が本当のことを告白するまで。


この件については,マスコミの先走り過ぎた過熱報道にも問題があった。
割烹着とか,女性の研究者だとか,イメージ先行で報道していた。
「正しいことを伝える」という報道の基本が欠落して,
「視聴者が見たがりそうなものを伝える」姿勢に堕落していた結果なような気もします。


とにかく結局,Sタップ細胞については全て「分からない」に落ち着きました。
次にマスコミが騒ぐのは,発見者の会見とかではなく,
「Sタップ細胞はやっぱり作れた!」
の時にしてもらいたいものです。
正しいことを伝えて,正しいことで騒ぎたててほしい。しばらく静観です。

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